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薬剤師会研修会まとめ

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薬剤師会研修会まとめ 眼科 H29.6月

ドライアイは目の乾燥感だけではなく、異物感、まぶしさ、目の疲れ等、多様な目の不快感を生じる。通常、角膜を覆う涙は油層、水層、ムチン層から成り、安定状態にある。ドライアイの患者は何らかの原因で涙が不安定な状態になり、角膜がきれいに覆われなくなる。
ドライアイは大きく分類すると涙液分泌減少型(シェーグレン症候群等)と涙液蒸発亢進型(コンタクトレンズの長期装用によるドライアイ等)に分けられる。検査は涙の量を調べるシルマー試験や、涙の安定性を調べるBUT検査等がある。シルマー試験は専用のろ紙を目の縁に挟み、5分間でろ紙に出る涙の量を調べる。BUT検査は瞬きをせず、目を開けた状態で、涙の層が何秒で乱れるかを染色液を用いて調べる。
治療には点眼薬を用いる事が多いが、難治症例では外科的治療も行う。用いる点眼薬は人工涙液、ヒアルロン酸Na、ジクアス、ムコスタ等。ヒアルロン酸は保水、ジクアスはP2Y2受容体作動薬、ムチンの分泌促進、ムコスタはムチン増加作用、抗炎症作用によって、ドライアイの症状を緩和する。
緑内障は眼圧がその人に適した状態以上に高くなる事から視神経を圧迫し、視野の欠損等を引き起こす疾患である。眼圧の基準値は10~21mmHgであるが、人によっては基準値内の眼圧でも症状があらわれる事があり、日本人に比較的多い。(正常眼圧緑内障)症状の進行は緩慢で、自覚症状ではその悪化に気づく事は困難、検診が重要になる。
治療の基本は眼圧を下げる事で点眼薬が中心となる。ドライアイと同じく、難治症例には外科的治療も行う。点眼薬は大きく分類すると房水排泄促進薬と房水産生抑制薬に分けられる。PG製剤は排泄促進、副経路(ブドウ膜強膜流出経路)からの排泄。βブロッカー、炭酸脱水素酵素阻害薬は産生抑制。RHoキナーゼ阻害薬(グラナテック)、コリン作動薬(ピロカルピン)は排泄促進、主経路(線維柱帯‐シュレム管流出経路)からの排泄。α2作動薬(アイファガン)は産生抑制+排泄促進、副経路からの排泄。
PG製剤は特に使い分けはしないが、ルミガンの効果が少し強く、副作用も出やすい。睫毛の異常は気にしない方もいるが、点眼が片目だけの方等は副作用が出ると目立つので注意が必要。βブロッカーはチモプトールと比較するとミケランの方が重大な副作用が出にくい。点眼薬でコントロールできない場合、注射薬や内服薬を用いる事もある。
緑内障には開放隅角緑内障と閉塞隅角緑内障がある。閉塞隅角緑内障の患者に抗コリン作用のある薬を投与すると緑内障発作を起こす危険性がある。調剤薬局においては、患者が自分がどちらの緑内障か認識していない場合も多々あるので、眼科医への問い合わせが必要。特にピロカルピンを使用している患者は閉塞隅角緑内障を疑う。また、白内障の手術を行った患者については、人工レンズが水晶体と比べて、かなり薄いので、緑内障発作が起きる可能性は低い。
白内障は水晶体の核、皮質、水晶体嚢が濁る事によって、視野が霞んだり、光が眩しく感じたりする疾患である。喫煙、紫外線の暴露等、環境因子もあるが、基本的には加齢と共に症状が進行する罹患率の高い疾患である。緑内障と同じく、進行が緩慢で自覚症状はあまりない。失明のリスクも低く、日常生活に問題が生じてから、治療を考えても良い。
治療は外科的治療が主である。角膜に数ヶ所傷を入れ、そこから機器を挿入し、超音波で水晶体を破砕、吸入する。水晶体嚢をきれいにしたら人工レンズを挿入する。難しい手術ではなく30分程度で終了するが、水晶体嚢が弱く、破れてしまったりすると対処が難しく、手術の時間が延びる事もある。